症状別解説

腱鞘炎(ドケルバン病)

どんな症状?
  • 授乳や抱っこをすると、手首が痛い
  • 物を握る、つまむ、タオルを絞ったり(ねじる動作)で手首が痛い
  • パソコンのマウス操作で手首が痛い
  • 床に手をつくと手首が痛い

具体的に腱鞘炎(ドケルバン病)とは

①短母指伸筋腱(たんばししんきんけん)→主に母指を伸ばす働きをする腱の一本
②長母指外転筋腱(ちょうぼしがいてんきんけん)→主に母指を外に広げる働きをする腱の一本
③腱鞘→①と②が通り抜けるトンネル

トンネルを腱がスムーズに通れなくなり、擦れて炎症が発生している状態です。
それに伴い、手首の親指側に腫れ、痛みが出ます。

「フィンケルシュタインテスト」という検査方法があります。

親指を握りこんで、小指側に手首を伸ばしたときに痛みが出たらドケルバン病の可能性があります。

何が原因?

腱鞘炎は腱鞘(トンネル)に腱が擦り続けることで炎症が起きて痛みが出ます。
これは「指の筋肉の使いすぎ」が原因です。

指の筋肉を使いすぎると、筋肉が収縮して腱を引っぱり込み腱鞘に擦れるようになります。擦れている状態が続くと炎症が起きます。

では、日常生活で「指の筋肉の使いすぎ」が考えられることとして何があるでしょうか?

例えば…

スマートフォンやパソコンの使いすぎ

一回の動きはたいした動きでなくて毎日何百回、何千回と繰り返すことで負担が積み重なります。

育児での授乳や抱っこ

産後のママさんたちにも多く、出産で筋力が落ちている上、育児で抱っこなどで負担がかかることも原因の一つです。

病院に行くと「手の使い過ぎ」なので安静にしてくださいと言われることも多いと思います。ただ、安静と言われても、日常生活では仕事や育児・家事など休むことはできません。また、痛み止めの薬や注射などをしてもらったが、なかなか治らない。

なぜなら、これらは根本原因の改善ではないからです。

根本原因とは
  • 筋肉の収縮(硬さ)
  • 肩や腕、指、骨盤などの歪み
  • 手に負担のかかる生活習慣

これらの原因を取り除くことが、痛みの緩和や再発防止に繋がると考えています。

効果と施術方法

痛みの原因となるトリガーポイント(筋肉の硬結)を緩めていき、全身のバランス(肩や腕、指、骨盤を中心とした歪み)を整えることで、腱鞘炎の痛みが緩和します。

①手首を伸ばす筋肉による痛み

原因となる筋肉

「尺側手根伸筋」「長橈側手根伸筋」「短橈側手根伸筋」

手首が痛いからと言って、手首の筋肉が原因とは限りません。手や指の筋肉は肘の方へと繋がっているため、肘周辺の筋肉を緩めることで、手首の痛みが緩和します。

②指、手を曲げる筋肉による痛み

原因となる筋肉

「橈側手根屈筋」「尺側手根屈筋」「円回内筋」など。

指を握る、手首を曲げる、前腕を内側にねじるなどの動作で使われる筋肉です。
①と同様に手首から離れた肘周辺の筋肉を緩めることで痛みが緩和します。

③肩の筋肉が原因による手首、指の痛み

原因となる筋肉

「上後鋸筋」「棘上筋」「棘下筋」「肩甲挙筋」など。

手首や指の痛みが肩の筋肉が原因の場合もあります。当然、肩の筋肉は腕の筋肉とも繫がっていますので、肩の筋肉が手首や指に影響を与えることも考えられます。

痛みの原因を取り除き、改善と再発防止のためのセルフストレッチや体操のアドバイスをしていきます。

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